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「一緒にやりましょう」で進める森ビルの都市開発 | 森ビル常務執行役員河野雄一郎さんご講演

73回地域力おっはークラブにて、森ビル常務執行役員の河野雄一郎さんのお話を伺いました。河野さんは入社後、六本木ヒルズの権利調整・行政協議担当や、秘書室長などを歴任された方です。現在では常務執行役員都市政策企画・秘書・広報担当)を務めていらっしゃいます。

「都市再生と地方創生」をテーマに、超長期の視座でのまちづくりや森ビルの仕事の進め方や、東京と地方の関係性についてお話を伺いました。

森ビルの仕事の進め方

六本木ヒルズだけでなく、アークヒルズ虎ノ門ヒルズラフォーレ原宿ヴィーナスフォート表参道ヒルズなど、数多くのプロジェクトを手掛ける森ビル。開発といえば怖い地上げ屋が出てきて…というイメージがありますが、絶対にそういうことは行いません。

ポイントは「一緒にやりましょう」で進めること。例えば地権者に向けた会報誌も、必ず手渡しするとのこと。直接会うことで、「例えば」「ところで」「あ、それで」と会話が膨らみ、細かな意図まで伝えることができます。一緒に地域の価値を高めていくことに納得してもらって、時間をかけて信頼関係を築いていくそうです。その結果、開発には時間がかかります。六本木ヒルズも、構想から20年近くかかってようやく開業しています。

"東京"が"地方"に期待すること

森ビルが手掛ける開発の多くは東京で行われています。河野さんは、東京の魅力を「圧倒的な集積」「高度な多様性」だと仰っていました。東京のまちは、例えば渋谷から2分電車に乗れば原宿、2分電車に乗れば恵比寿と、近い距離にも関わらずそれぞれがハイレベルな特徴を持っています。

一方で、この人が集まってくる力を、東京だけに留めておく必要はありません。東京で地方のことを知り、地方に足を運ぶような流れをつくりたいと話していらっしゃいました。例えば、東北六魂祭虎ノ門の道路で開催したり、「旅する新虎マーケット」をオープンしたりしています。

そこで地方に必要なのは"らしさ"。いまの地方は、どこにいるのかわからないような、没個性的なところも多くなってしまっています。東京で知った人が、実際に訪れたいと思うような場所にできるか。「写真に撮りたくなる風景がそこにあるか」という言葉が印象的でした。